はぴりの!でリノベーションプランナーとして活躍する松井さん。28歳という若さで、このたび中央区警固にある中古マンションを購入しました。「自分のような20代の人にこそ家を買って欲しい」と、松井さんは言います。それは何故?本当に若い時に買ったほうがいいの?お金のこと、リノベのこと、暮らしのこと、松井さんにホンネで話してもらいました。
第2話
──
前回のインタビューから2か月が経ちました。進捗はいかがですか?
松井さん
無事に物件の購入も終えて、
リノベプランも決定したので、
いよいよ工事がスタートします。
──
どんな風にリノベーションするんですか?
松井さん
「ホテルテイスト」や「和モダン」といった
自分の好きな要素を入れながら、
全体的にはシンプルにまとめようと思ってます。
間取りはもともと「2DK」だったのを
「ワンルーム+ウォークイン」に変更します。
一人暮らしの自分が快適に暮らせて、
ぼくと同じ20代の人たちが
「カッコいい!この家に住みたい!」
と思えるような家を目指しています。
いずれは貸したり売ったりすると思うので。
▲スケルトン状態に解体された現場。いよいよリノベーション工事がスタートする。
──
すでに住み替えも視野に入れているんですね。
松井さん
はい。この家に一生住むつもりはないんです。
「今の自分にちょうどいい物件を買って、
今の暮らしに合った家づくりをする」
それが当初から決めていたコンセプトです。
ぼくは普段お風呂には浸からないので、
浴槽無しのシャワーユニットのみにして、
テレビも見ないからテレビ台も置きません。
──
今の若者らしい暮らし方ですね。
松井さん
お風呂に浸かりたい時はスーパー銭湯に行くし、
美味しいご飯を食べたい時はご飯屋さんに行くし、
体を動かしたい時はジムに行きます。
この家だけで生活を完結させようと思ってなくて、
カッコよく言うと「街全体で暮らす」イメージです。
だからこそ立地が重要でした。
──
プランニングはすべてご自身でされたのでしょうか?
松井さん
いえ、いくつか先輩方にプランを出して頂いて、
それをベースに調整しました。
一応、立場的には自分はお客さんでもあるので、
会社側の窓口は別のスタッフが担当してくれています。
山﨑君っていうんですけど、入社してまだ4ヵ月の新人です。
今まで野球一筋でやってきて、
業界経験だけでなく、社会人歴もほぼゼロの男です。
彼のデビュー戦にちょうどいいかなということで、
担当してもらうことになりました。
──
入社4ヵ月目で大抜擢ですね。どんな反応でしたか?
松井さん
「余裕っす。めっちゃカッコいい家つくります」
って言ってました(笑)
──
頼もしいですね。
▲松井さん宅を担当するのは、入社4ヵ月目の新人スタッフ山﨑さん。
松井さん
彼に「この先輩とこの先輩にプランニングをお願いしておいて」
と依頼したら、後日3つのプランを持ってきて、
なんとそのうちの2つは山﨑君が
自分で考えたプランだったんです。
「いやいや君のじゃなくて先輩のを持ってきて」と言ったら、
「おれのプランのほうが良いと思うんですよねえ」
と真顔で返してくる、そんな男です。
──
将来が楽しみな逸材ですね(笑)
松井さん
何度突き返してもめげずに修正案を持ってきて、
そのうちだんだんまともなプランになっていったから、
チャレンジし続けることの大切さを逆に教わった気がします。
──
自分の家を担当してもらうことに不安は無かったんですか?
松井さん
不安はないです。
自分や先輩方がちゃんとフォローしますから。
それに自分も最初はビギナーでしたし、
山﨑君にはこの経験を活かして
少しでも成長してくれたら良いなと思ってます。
──
今回ご自身の家をリノベーションするわけですが、
お客様の家をリノベーションするのと
何か違いはありましたか?
松井さん
リノベーションする時って、
ほとんどの方がすごく悩まれるんです。
一度デザインや間取りを決定しても、
次の打ち合わせでは希望が変わっていたりして。
それを不思議に思っていましたが、
いざ自分の家をリノベするとなると、
めちゃくちゃ悩みました。
特にデザインに関しては途中ブレまくり、
「あー、皆さんこんな風に悩んでいたのか」と、
お客様の気持ちを理解できました。
──
なるほど。それは松井さんにとって
大きな「気付き」だったのではないでしょうか?
松井さん
大きいと思います。
自分事になってはじめて分かったというか。
今は目の前でお客様が悩んでいると、
その気持ちに寄り添えるようになりました。
プランニングにしても、
これまではお客様のためと思って
予算内に収めることを第一に考えていましたが、
自分の家だとたとえ予算オーバーしても
こだわりたいところはこだわりたくて。
コストを抑えることも大事ですが、
お客様の本当の満足につながるのなら、
例えコストがかかることでも
今後は提案していきたいと思うようになりました。
──
これからは更に良いプランニングが出来そうですね。
松井さん
自分で家を買ってリノベしたら
間違いなくレベルアップできますね(笑)
▲ベースとなった初期のプラン図。ここから細かな調整を何度も重ね、プランを決めていった。
──
キッチンなどの選定も終わってるんですか?
松井さん
設備関係の選定も全部終わってます。
──
お客様と同じようにショールーム巡りをされたんですか?
松井さん
それがたまたま仕事が
忙しい時期とカブってしまって、
ほぼノールックで選んでます。
──
ノールックで?(笑)
松井さん
はい。シャワーユニットだけは
かろうじて実物を見て選べましたけど、
その他はすべてカタログと、
以前にお客様とショールームを回った時の
記憶を頼りに決めました。
──
カタログと記憶で選定できるのは、
プロならではかもしれませんね。
完成はいつ頃の予定でしょうか?
松井さん
8月上旬の予定です。
今はいろいろと決めないといけない
プレッシャーから開放されて、
とてもワクワクしています。
仕事も少し落ち着いてきたので、
これからはじっくりと
家具選びを楽しめそうです。
松井 貴海
Kiyomi Matsui
福岡市出身の28歳。新卒で入社したアパレル企業を退職した後、YouTuberとしての活動期間を経て、2021年に株式会社はぴりのへ入社。現在リノベプランナーとして活躍中。趣味はバスケットボール、動画鑑賞。
コンセントの配置や照明の数なども、期限ギリギリまで悩んだという松井さん。自ら家を購入してリノベすることで、お客様の気持ちが理解できたという経験は、プランナーにとって大きな財産になるのだと思います。
はぴりのには松井さんの他にも、中古リノベで家を購入したスタッフが在籍していて、そういう部分もお客様への説得力や信頼につながっているのではないでしょうか。
次回はいよいよ、完成した松井さん宅のお披露目です。果たしてどんな家に仕上がるのか?乞うご期待!